科学
#236
高野 文子
中央公論新社
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹。日本の科学者が残した文章をなぜ読み返すのか。その意義を架空の学生寮「ともきんす」を舞台に科学する人たちと一組の母娘の交流を通じて描く。
#235
寺田 寅彦
岩波書店
日常の中の不思議を研究した物理学者で随筆の名手としても知られる寺田寅彦の短文集。「なるべく心の忙しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」という願いのこめられた、味わい深い一七六篇。
#234
朝永 振一郎
岩波書店
物理学という学問は、いつ、だれが、どのようにして考え出したものだろうか。十六世紀から現代まで、すぐれた頭脳の中に芽生えた物理学的思考の原型を探り、その曲折と飛躍のみちすじを明らかにしようとする。
#233
中谷 宇吉郎
岩波書店
今日の科学によって解ける問題と解けない問題とを明らかにし、自然の深さと科学の限界を知ってこそ次の新しい分野を開拓できると説く。深い思索の明晰な展開。
#232
中谷 宇吉郎
岩波書店
天然雪の研究から出発し、やがて世界に先駆けて人工雪の実験に成功して雪の結晶の生成条件を明らかにするまでを懇切に語る。
#231
福岡 伸一ほか
LIXIL BOOKLET
モノクロームの世界に浮かぶ、空中に咲く火の花、空に舞う雪の華、氷中に滲み出る花々。中谷宇吉郎が「観察の武器」として膨大な数を残した撮影記録。
#188
河合 隼雄, 茂木 健一郎
新潮文庫
京都の河合オフィスで茂木氏は自ら箱庭を作り、臨床心理学者はその意味を読む。箱庭を囲みながら、夢と無意識、シンクロニシティとは何かなどをめぐって、話は深く科学と人生の問題に及んでいく。河合の死の一年前に記録された、貴重な対話集。
#155
岩月 善之助
平凡社
日本に野生するすべてのコケ植物を対象にしたカラー植物誌。系統順に配列し、属や種の検索表も完備。写真は963種1162点、拡大写真も多数掲載。顕微鏡図はすべての属を網羅。
more info: kids-world
#153
ニコラス マネー
築地書館
人間が出現するはるか昔に地球上に現われた菌類は、地球の物質循環に深くかかわってきた。菌が地球上に存在する意味、菌の驚異の生き残り戦略、菌に魅せられた人びとなどを、解説した菌学の入門書。
#112
フィリス・モリソン
日本経済新聞出版社
極大の宇宙から極小の素粒子へ、10の25乗メートルから10分の1づつスケールを変えて自然界を見ていく。最初は銀河系でさえ点に見える。10の14乗メートルで太陽系が現れ、5乗で都市が見える。-5乗では細胞が、-8乗でDNAが見える。旅は-16乗の素粒子の世界まで続く。
#100
コンラート・ローレンツ
みすず書房
比較行動学の立場から脊椎動物における《攻撃本能》といわれるものに新しい角度から光を当て、大きな反響をまき起こした。ひとりの生物学者が火星から人類をみたらこうであろうかというふうに、人類の置かれている現在の状況が客観的に描かれる。訳:日高敏隆
#099
ユクスキュル, クリサート
岩波文庫
昆虫や動物など、生物たちが持つそれぞれ独自の環境世界の驚くべき眺めを紹介する。行動は刺激に対する物理反応ではなく、環境世界あってのものだと唱えた最初の人ユクスキュルの、今なお新鮮な科学の古典。
#098
福岡 伸一
新潮社
内田樹、川上弘美、朝吹真理子、養老孟司。いつも好奇心に目を輝かせている自由闊達な四人が「福岡伸一」の生命観に化学反応を起こしていく。相互につながる四つの「はなし」と、躍動する動的思考で語る著者の「はなし」。
#096
日高 敏隆
新潮文庫
鳥も植物も虫も、生き物たちは皆それぞれの方法で三寒四温を積算し、季節を計っている。植物は毎年ほぼ同じ高さに花をつけ、虫は時期を合わせて目を覚まし、それを見つける。日本を代表する動物行動学者による、発見に充ちたエッセイ集。日本エッセイスト・クラブ賞受賞。
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