人文・思想
#213
鷲田 清一, 永江 朗
バジリコ
「話をするのが不可能なことについては、人は沈黙せねばならない(ウィトゲンシュタイン)、「知覚はかつて一度も存在しなかったのである」(デリダ)。デカルト、カント、デリダ、西田幾多郎など23人の言葉を題材に、哲学を語る。内田樹、江弘毅も参戦。
#212
鷲田 清一
筑摩書房
この世に生まれ落ち、やがて死にゆく。“ひと”として生き、交わり、すれ違うその諸相。困難な時代のただ中で紡がれた、共鳴しあい連鎖する哲学的思考。
#211
鷲田 清一
NTT出版ライブラリーレゾナント
微かな違和の感覚を掬い取るために、日常の「裂け目」に分け入る。「見る」ことの野性を甦らせるアートの跳躍力とは。共同通信配信の「夢のざわめき」欄に掲載されたアート評。
#187
河合 隼雄
講談社プラスアルファ文庫
生涯にわたって自分の夢を記録しつづけた僧・明恵の『夢記』を手がかりに、夢の読み方、夢と自己実現の関係、ひいては人間がいまを生きるうえで大切なこと等をユング心理学の第一人者、夢分析の大家が実証的に説く。第一回新潮学芸賞を受賞。
#186
河合 隼雄
中公新書
何かの行為をしてしまったあとで、知らずにとか、思いがけず、ということがある。本人の実感としてはそのように表現するより仕方がない。無意識の世界とは何なのか。ユング派の心理療法家として知られる著者が、症例や夢の具体例を取りあげながら心の深層を解明する。
#150
ロラン バルト
みすず書房
この世界一有名な塔から「記号」と「表徴」をつむぎだし、あらゆる時代と空間、あらゆる存在から、この鉄の塔を読み解き、変貌させ、創造力のなかを滑空させる。バルト独自の構造主義的思考の原点と軌跡を明晰に示すエクリチュールの美しく豊潤なモニュメント。
#149
ロラン バルト
ちくま学芸文庫
「これはエクリチュールについての本である。日本を使って、わたしが関心を抱くエクリチュールの問題について書いた」遠いガラバーニュの国のさまざまに感嘆しつつも、それらの常識を「零度」に解体。象徴、関係、認識のためのテキストとして読み解く。
#148
ロラン バルト
みすず書房
「悦楽の特質は語り得ない所にある。だから、断章の無秩序の連続に身を委ねなければならなかった。眼に見えない構図の切子面、鍵盤、泡、巻紙。単なる問題の提出、テクスト分析の学問外的ひこばえ」(ロラン・バルト)
#147
ロラン バルト
みすず書房
本書は既刊の諸著とはちがって、自分自身を対象にした評論ないし評伝ということで、知的世界ににぎやかな話題を提供した。「独立した、ひとつの《人物像》へのかぎりない分析、自分という人物像を解体しようとしている人物像の書、ほとんど小説、である」(佐藤信夫)
#115
河合 隼雄
岩波新書
子どもの内面に広大な宇宙が存在することを、大人はつい忘れがちである。登校拒否・家出など具体的な症例や児童文学を手がかりに、豊かな可能性にみちた子どもの心の世界を探究し、家出願望や秘密、老人や動物とのかかわりが心の成長に果す役割を明らかにする。
#064
養老 孟司, 内田 樹
新潮社
「ユダヤ人問題」を語るはずが、ついには泊りがけで丁々発止の議論に。それぞれの身体論、アメリカ論、「正しい日本語」、全共闘への執着など、日本が浮き彫りになる「“高級”漫才」。
#063
橋本治, 内田樹
筑摩書房
文学歴史芸能に、教育問題、身体論、米中の行方まで、柔軟な知性が語りつくす、世界と日本の現在過去未来。不毛で窮屈な論争をほぐして、「よきもの」に変えるおじさんの智慧がここに凝縮。
#062
内田 樹
文藝春秋
ノーベル賞受賞者を多数輩出するように、ユダヤ人はどうして知性的なのか。そして「なぜ、ユダヤ人は迫害されるのか」。サルトル、レヴィナスらの思想を検討しながら人類史上の難問に挑む。第6回(2007年)小林秀雄賞受賞。
#061
内田 樹, 名越 康文, 西 靖
140B
アメリカではなく日本、東京ではなく大阪、そしてテレビではなくラジオ。ニュースの読み方からリスナーの人生相談まで、「辺境」から見える本質とは?
#060
内田 樹, 中沢 新一
角川書店
政治、経済、教育、農業、高齢化社会など、さまざまなテーマについて、該博な知識と独自の贈与論をベースに縦横無尽に語り合う。グローバリズムを生き延びるための「日本の文脈」。
#059
イヴォンヌ・ヴェルディエ, 訳:中沢新一
くくのち学舎出版部
仏ノルマンディの地方料理を詳細に分析し、レヴィ=ストロースの「料理の三角形」をベースに、日常の食事、その四季の変化、お祝いごとの日にどのように食べ物が振る舞われ、どのように享受していたのか、そこにはどのような論理が潜んでいるのかを丹念に追う。
more info: くくのち学舎
#057
中沢 新一
新潮社
郭公に姿を変えた観音菩薩がブッダの最も貴い知恵について語り、鶴、鶺鴒、雷鳥、梟などの鳥たちが幸福へと続く言葉を紡ぐ。チベットで古くから読み継がれてきた書物がはじめてチベット語から翻訳される。仏教思想のエッセンスに満ち溢れた一冊。
#056
坂本 龍一, 中沢 新一
木楽舎
諏訪、若狭、敦賀、奈良、紀伊田辺、鹿児島、そして青森へ。音楽家の坂本龍一と人類学者の中沢新一が古層に眠る精神の源泉に触れる、聖地への旅。装丁:菊地敦己
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