自伝/評伝
#206
池内 紀
白水Uブックス
「若くして亡くなった、奇妙な小説を書いた作家」という印象が強いカフカだが、人生においてはさまざまな、時には意外な顔をもっていた。公務員としての業績。スポーツなどの関心事。彼を愛した女性たちの共通点。「カフカ・コレクション」訳者による、ユニークな評伝。
#194
山田 宏一
平凡社
少年時代、親友ロベール・ラシュネーに恋の悩みを訴える、息せき切った手紙。兵役時代、練兵場から雑誌編集長エリック・ロメールに書いた手紙。盟友ジャン=リュック・ゴダールへの骨肉相食む袂別の手紙。ひとりの「映画人間」の人生を伝える書き下ろし評伝。
#187
河合 隼雄
講談社プラスアルファ文庫
生涯にわたって自分の夢を記録しつづけた僧・明恵の『夢記』を手がかりに、夢の読み方、夢と自己実現の関係、ひいては人間がいまを生きるうえで大切なこと等をユング心理学の第一人者、夢分析の大家が実証的に説く。第一回新潮学芸賞を受賞。
#169
パウル・クレー
新潮社
「色彩は私を永遠に捉えた、私にはそれがわかる。この至福の時が意味するのは、私と色彩はひとつだということ。私は、画家だということ」(チュニジア旅行) 切ったり、貼ったり、押したり。作品をつくるかのように美しい言葉で書き継がれた、自叙伝ともいえる日記。
#147
ロラン バルト
みすず書房
本書は既刊の諸著とはちがって、自分自身を対象にした評論ないし評伝ということで、知的世界ににぎやかな話題を提供した。「独立した、ひとつの《人物像》へのかぎりない分析、自分という人物像を解体しようとしている人物像の書、ほとんど小説、である」(佐藤信夫)
#119
白洲 正子
新潮社
初太刀の一撃に命を賭ける示現流・薩摩隼人の度胸を受け継いだ人。危うきに遊んだ名人たちとの真剣勝負を通じて、死の豊饒をも存分に感得した人。ものの意匠にとらわれることなく、本来の裸形を見すえ続けてきた人。白洲正子はいかにして「白洲正子」になったのか。
#095
秦 早穂子
リトル・モア
映画配給、評論で卓越した業績を残した秦早穂子の自伝的小説。単身パリへ渡り、27歳の時、ゴダールのデビュー作を撮影中に世界で最初に買い付けた。『A BOUT DE SOUFFLE』原題=《息切れ》は、いかにして《勝手にしやがれ》になったのか?日本映画ペンクラブ賞受賞。
#010
後藤 繁雄
筑摩書房
かつて前衛に立ち、もっとも鋭く時代を破ろうとしてきたフロンティアたち「独特老人」28人のインタビュー集。『バッカス』『ガリバー』連載、『花椿』掲載のインタビューを、書き下ろしを含めて加筆・再構成。
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