平野甲賀、就職しないで生きるには、高田渡、作家と猫
#270
高橋 悠治
みすず書房
読みなおされ、書きなおされ、翻訳しなおされてゆくカフカとの濃密な時間。高橋悠治の文章と音楽の秘密にみちた一冊。
#269
晶文社
長谷川 四郎
独特の味わいにみちた小説5篇と、長編読物「コントやまねこ」のほか、和洋を自在に往還する文学論、作家論、文芸時評、社会戯評、随想、詩などをジャンル別に構成。壮大にして軽やかな文学宇宙が広がる。
#268
草思社
谷川 俊太朗
「ことば」をめぐる文章を中心に、映像論、書評、人物評、自作についてなど、エッセイ百余篇を収録。
#267
リブロ・ポート
平野 甲賀
1964年から1984年までの平野甲賀の装幀の仕事。
#266
晶文社
レイモンド マンゴー
「1960年代、わたしがまだ20代で、炎のような日々を過ごし、自由を求めて暮らしたがっていたころ、「仕事」というのは憎悪すべき単語だった。いま仕事は美しい言葉になり、最高の遊びになった」
#265
晶文社
早川 義夫
22年間の書店としての苦労と、客との交流。どこにもありそうで、ない書店。
#264
夏葉社
山下 賢二
2015年に11年の歴史を閉じた京都の書店、ガケ書房。雑誌の書店特集には必ずといっていいほど取り上げられ、吉本ばなな、いしいしんじ、小沢健二など多くの著名人がこの店を愛した。店主の生々しいもがきの日々と、次の10年への提言。
#263
夏葉社
田口 史人
レコード、ソノシート、フォノカード、ラッカー盤。235枚の音盤に耳を傾けることで見えてくる、戦後の人々の気持ちと暮らし。人々に愛された「物」としてレコードを眺めることで、失われた何かがよみがえる。
#262
夏葉社
黒田 三郎
「かんしゃくもちの娘がやりかえす/「ヨッパライ グズ ジジイ」/親父が怒って娘のお尻をたたく/小さなユリが泣く/大きな大きな声で泣く」 現代詩史に残る詩集の復刻版。父親と3歳の娘のささやかな日々。
#261
岩波書店
茨木 のり子
「あらためてわたしの好きな詩を、ためつすがめつ眺めてみよう。なぜ好きか、なぜ良いか、なぜ私のたからものなのか。それをできるかぎり検証してみよう。大事なコレクションのよってきたるところを、情熱をこめてるる語ろう」
#260
岩波書店
茨木 のり子
青春を戦争の渦中に過ごした若い女性の、くやしさとそれゆえの未来への夢。歯切れのいい言葉による主張のある詩、論理の詩。ときには初々しく、ときには凛として。素直な表現で人を励まし奮い立たせる「現代詩の長女」茨木のり子のエッセンス。
#259
岩波書店
山之口 貘
書籍問屋の荷造り人、ニキビ・ソバカス薬の通信販売員、職業紹介所職員など様々な職業を転々としながら、ユーモアにみちた、滋味掬すべき詩を書き続けた詩人山之口貘の152篇を精選。
#258
河出書房新社
高田 渡
没後10年を迎えるフォーク・シンガー、高田渡の17歳から20歳にかけて綴られた日記。音楽活動を始める前の彼自身の、そして日本フォーク・シーン黎明期の、苦くせつない青春の記録。
#257
筑摩書房
高田 渡
世の流行に迎合せず、飄々と歌い続けて40年。いぶし銀のような輝きを放ちつつ逝った、フォークシンガー高田渡。音楽と旅を中心にそのつれづれを軽妙、洒脱なエッセイとしてまとめた。
#256
コロナブックス
平凡社
吉田健一、山口瞳、澁澤龍彦、立原道造、岡部伊都子、清家清、植田正治、長沢節ら15名の暮らした家を取材。書斎、仕事場を公開する。
#255
コロナブックス
平凡社
漱石、熊楠から谷崎潤一郎、藤田嗣治、大佛次郎、稲垣足穂、幸田文、池波正太郎、田村隆一、三島、開高、中島らもまで、猫を愛した作家と作家に愛された猫のアルバム。
#254
ポール・ギャリコ
筑摩書房
ある日、編集者のもとへ不思議な原稿が届けられた。文字と記号がいりまじった、暗号のような文章。相談を受けたポール・ギャリコは、それを解読してもっと驚くはめになる。原稿は猫の手になる、全国の猫のためのマニュアルだった。
#253
金井 美恵子
河出文庫
突然、猫をおしつけられて、ぼくは困ってしまう。間もなく五匹の仔猫も誕生した。そこへ、気ままで、気の弱いおかしな人間たちが、次々と押しかけてくる。ぼくの密かな夢は、どうなってしまうのだろう現代の若者を描き切った、女流文学賞受賞作。
#252
金井 美恵子
筑摩書房
「時間は眠る前、場所は寝床の中、語り手は父親、聞き手は幼児のわたし、そして〈おはなし〉はいつも……」
#251
金井 美恵子
筑摩書房
「この本は告白的、あるいは体験的おばさん論ではありません。男女を問わずおばさん論的なるものの言説について書いた本です」装丁:金井久美子
服部一成、細野晴臣、高野文子、中谷宇吉郎、山を歩く
#250
山名 文夫
ダヴィッド社
山名文夫による広告レイアウトの考察。
#249
服部 一成
インファスパブリケーションズ
2002年9月号より『流行通信』のADを務めてきた服部一成。第6回亀倉雄策賞受賞を記念して開催された展覧会にあわせて刊行されたエクストラ・イシュー。
#248
服部 一成
竹尾
「慣れない烏口や筆を使って文字を描き起こす作業は、実際にやってみると、文字の魔法を少しでも手繰り寄せるいちばん有効な方法のように思えた」
#247
アイデア
誠文堂新光社
特集は服部一成「視覚伝達」。B全オフセットポスターで展開されていた個展を再構成。河野鷹思の「本の仕事,雑誌の仕事」も。
#246
服部 一成
(self pub.)
「エッフェル塔」「ナイフ」「モンドリアン」「赤テープ」「ライター」「ドル紙幣」「食パン」。7つのアイテムを2つずつ、組み合わせを変えながら26通りに配置した。
#245
細野 晴臣
ビクターエンタテインメント
東京シャイネスの3公演の中から「ろっかばいまいべいびい」「恋は桃色」 など細野自身が選曲した全16曲のライブ映像を収録。
#244
細野 晴臣, 鈴木 惣一朗
平凡社
世間のこと、世界のこと、老いること、祈ること、そしてよりよく生きること。細野晴臣が、鈴木惣一朗を聞き手に、大事なことを“小声”で語った人生問答80講。
#243
細野 晴臣, 鈴木 惣一朗
平凡社
懐かしい音楽の話は、お笑い、隕石、演歌、原発、敬愛する友の死などを経めぐり、また音楽の話へと戻ってくる。震災以降のもやもやをつれづれに語り明かした、3年にわたる、雑談ドキュメント。
#242
SAKEROCK
カクバリズム
星野源、伊藤大地、浜野謙太、田中馨、野村卓史による“SAKEROCK”。両国国技館での最後のライブをノーカットで収録。ライブ前後のドキュメンタリーを併せて収める。
#241
細野 晴臣, 星野 源
文藝春秋
1981年生まれの星野源が音楽の師と仰ぐ1947年生まれの大先輩・細野晴臣に日常の困り事から、仕事の心配、最近の心もよう、ダイエット問題、男女関係の深い悩み事まで人生相談。
#240
山本 さほ
小学館
山本さほが実際の幼馴染み・岡崎さんとのちょっと特殊な友情を描いた超プライベートなふたりの歴史。
#239
道草 晴子
リイド社
13歳の若さで「ちばてつや賞」を受賞し漫画家としてデビューするも、ほどなく精神科病院に入院。道草晴子が歩んできた15年以上にわたる人生の道草と、再び絵筆を執るまでの涙と笑い、そして再生の記録。
#238
今日 マチ子
秋田書店
沖縄のひめゆり学徒隊に着想を得て、少女たちの視点から戦争を描いた長編傑作。どの時代にも響きつづける、少女と戦争のエポック・メイキング。
#237
高野 文子
マガジンハウス
「棒がいっぽん」。それは、物語が始まる合言葉。「奥村さんのお茄子」をはじめ、6作品を収録。独特の感覚で身近な生活を描く。
#236
高野 文子
中央公論新社
朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹。日本の科学者が残した文章をなぜ読み返すのか。その意義を架空の学生寮「ともきんす」を舞台に科学する人たちと一組の母娘の交流を通じて描く。
#235
寺田 寅彦
岩波書店
日常の中の不思議を研究した物理学者で随筆の名手としても知られる寺田寅彦の短文集。「なるべく心の忙しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」という願いのこめられた、味わい深い一七六篇。
#234
朝永 振一郎
岩波書店
物理学という学問は、いつ、だれが、どのようにして考え出したものだろうか。十六世紀から現代まで、すぐれた頭脳の中に芽生えた物理学的思考の原型を探り、その曲折と飛躍のみちすじを明らかにしようとする。
#233
中谷 宇吉郎
岩波書店
今日の科学によって解ける問題と解けない問題とを明らかにし、自然の深さと科学の限界を知ってこそ次の新しい分野を開拓できると説く。深い思索の明晰な展開。
#232
中谷 宇吉郎
岩波書店
天然雪の研究から出発し、やがて世界に先駆けて人工雪の実験に成功して雪の結晶の生成条件を明らかにするまでを懇切に語る。
#231
福岡 伸一ほか
LIXIL BOOKLET
モノクロームの世界に浮かぶ、空中に咲く火の花、空に舞う雪の華、氷中に滲み出る花々。中谷宇吉郎が「観察の武器」として膨大な数を残した撮影記録。
#230
田淵 行男
朋文堂
山岳写真家、田淵行男は氷河期の生き残りの高山蝶の生態を解き明かしたことでも知られている。「強風の中、凍える手で何百枚と石を裏返して見つけた幼虫を田淵は「貴い宝石」と呼んだ」(NHK Online)
#229
田淵 行男
朝日新聞社
山岳写真家田淵行男の写真文集。「安曇野早春花暦 剣展望の尾根 秋の飛騨路 花の大雪山」(帯)
#228
コリン・フレッチャー
ヤマケイ文庫
1974年に出版され、バックパッカー、ハイカーのバイブルとして全米で圧倒的な支持を得た。ウィルダネスを歩く技術と用具を集大成し、自然の中で生きる思想に踏み込んだ内容は、時代を超えて「自然を歩き、山野に夜を過ごす」歓びを語りかける。
#227
串田 孫一
ヤマケイ文庫
山にまつわる思想、思索などを平易な文章で綴った随想集。1957年に実業之日本社から出版され、3冊があいついで出版された。本著作は全91編を収録し、1冊に合本されたもの。超ロングセラーとなった串田文学の代表作。
安西水丸、さまざまな家、鷲田清一、フランツ・カフカ、インダストリアル・ファシリティ
#225
暮しの手帖別冊
暮しの手帖社
歩いてこそ見つかる景色やその町で作られているものを紹介する。松本/豊橋/桐生/上田/下田/秩父/会津若松/鳥取/村上/木更津/桑名/鎌倉
#224
安西 水丸
JTB
思いついたままに、行きたいところに行き、食べたいものを食べる。欲しいものを手に入れる。水丸流ぶらぶらてくてく旅画帖。
#223
安西 水丸
青林堂
港町・千倉を舞台に、少年の視線で、ときめき、不安、あこがれ、恐れなど、日常の中で起こるさまざまなできごとを、乾いた詩情とともに描き出した12編。
#222
村上 春樹, 安西 水丸
平凡社
好奇心で選んだ七つの工場を、村上春樹&安西水丸コンビが訪ねる、楽しい〈工場〉訪問記。
#221
イラストレーション
玄光社
安西水丸の活動と作品をアーカイブした「イラストレーション」増刊。書籍、絵本・漫画、雑誌、展覧会など、ジャンル別に作品を掲載。村上春樹との対談も収録。
#220
鈴木 成文
住まいの図書館出版局
日本人の住まいの新たな創造をめざして鉄筋コンクリート造公営住宅普及のためにつくられた一九五一年度C型標準設計。その当事者が書き下ろした建築計画学の戦後から現在に至る全史。
#219
東 孝光
住まいの図書館出版局
1967年、東京・青山に出現した「塔の家」は、日本で一番ポピュラーな「冒険的住まい」だった。設計者であり、住まい手でもある東孝光と家族による暮らしの軌跡。周辺の町や人々との交流をたどった「住まい白書」。
#218
ホンマ タカシ
中央出版アノニマスタジオ
日本を代表する建築家の一人である青木淳が手がけた住宅「G」。その計画段階から施工、完成までの家族の時間を記録した写真集。
#217
妹島 和世
インデックスコミュニケーションズ
家を設計することは、物語をつくること。洋服を選んだり合わせたりするように、家をつくれたらいい。建築家・妹島和世が手がけた、両親と中学生の姉、小学生の弟、祖母と猫1匹が一緒に暮らす「梅林の家」をめぐる物語。
#216
伊東 豊雄
インデックスコミュニケーションズ
新しいイメージの家。いろいろなみちの家を体験する本。子どもたちが家に向きあうための建築家、アーティスト、作家などによる家のシリーズ「くうねるところにすむところ」の一冊。
#215
貝島 桃代
INAX
貝島桃代初の単著。1999年から『10+1』に連載された「トーキョー・建築・ライナーノーツ」他、さまざまな媒体で書きためた34本の論考を収録。
#214
永江 朗, アトリエ・ワン
原書房
住みたい場所に住みたい形で住むには家を建てるしかない、と考えたライターの永江さん。住みたい家の企画書をつくり、アトリエ・ワンに乗り込んだ。
#213
鷲田 清一, 永江 朗
バジリコ
「話をするのが不可能なことについては、人は沈黙せねばならない(ウィトゲンシュタイン)、「知覚はかつて一度も存在しなかったのである」(デリダ)。デカルト、カント、デリダ、西田幾多郎など23人の言葉を題材に、哲学を語る。内田樹、江弘毅も参戦。
#212
鷲田 清一
筑摩書房
この世に生まれ落ち、やがて死にゆく。“ひと”として生き、交わり、すれ違うその諸相。困難な時代のただ中で紡がれた、共鳴しあい連鎖する哲学的思考。
#211
鷲田 清一
NTT出版ライブラリーレゾナント
微かな違和の感覚を掬い取るために、日常の「裂け目」に分け入る。「見る」ことの野性を甦らせるアートの跳躍力とは。共同通信配信の「夢のざわめき」欄に掲載されたアート評。
#210
野崎 歓
みすず書房 (理想の教室)
きょう、母さんが死んだ。アルジェリアの海、太陽、風を愛する青年は、激しく照りつける「太陽のせい」でピストルの引き金をひく。「よそもの」として現われたムルソーとわたしたちの心がふれあったとき、物語の新しい可能性が開かれる。「異邦人」新題・新訳。
#209
三原 弟平
みすず書房 (理想の教室)
芸人にとって断食はしかたなかった。なぜなら「口にあう食べものを見つけることができなかったから」。カフカの遺言ともいうべき作品を読み解く三部構成。まず一節ごとにテクストを注釈。次に作品と作者の関係を解き明かし、最後に同時代の日本の私小説と比較する。
#208
池内 紀
みすず書房
歴史の不条理や官僚制を告発する、きわめて深刻・まじめなカフカ。この定番のカフカ像を手放すと、どんな新しいカフカが現れるか? カフカの周辺をゆったり巡りながら、思わぬ風景や意外な核心を浮き上がらせる10編。
#207
ハンス ツィシュラー
みすず書房
日記や手紙において、カフカが映画の内容やイメージをしばしば描写していたことはよく知られており、彼にとっては、「途方もない楽しみ」を与えてくれる娯楽装置以上の意味を持っていた。カフカと映画とのかかわりを解明しようと試みた、意欲的な一冊。
#206
池内 紀
白水Uブックス
「若くして亡くなった、奇妙な小説を書いた作家」という印象が強いカフカだが、人生においてはさまざまな、時には意外な顔をもっていた。公務員としての業績。スポーツなどの関心事。彼を愛した女性たちの共通点。「カフカ・コレクション」訳者による、ユニークな評伝。
#205
Dieter Rams
Phaidon Press
20世紀を代表するプロダクト・デザイナーとして活躍したディーター・ラムスの待望のモノグラム。Braun社の一連の製品や思想。さらには、深澤直人、ジョナサン・アイヴ、サム・ヘクト、コンスタンチン・グルチックなどに与えた影響についても言及する。
more info: Phaidon
#204
Sam Hecht, Kim Colin
Rizzoli
「ヘクトは世界を旅する間に5ポンド以内で購入できるプロダクトを収集していた。『Under a Fiver』と題された彼の個人的なプロジェクトからは、場所におけるコンテクストの固有性と同時に普遍性も垣間見ることができ、文化人類学的な見地からも興味深い」(水野大二郎)
#203
Industrial Facility
Design Museum London
2008年に.ロンドンのデザインミュージアムで開かれたIndustrial Facilityの展覧会カタログ。Deyan Sudjicらのエッセイを収録。ブックデザインは展覧会のグラフィックを担当したGraphic Thought Facilityの仕事。
more info: Graphic Thought Facility
#202
Sam Hecht, Kim Colin
Industrial Facility
Industrial Facilityの「works and thoughts」第二巻。lexonへの一連の新作のほか、「under a fiver」「Voluntary simplicity」「found thoughts」「appropriation」などのデザインのコンセプトとそれに基づく作品と風景を紹介する。
#201
Sam Hecht, Kim Colin
Industrial Facility
サム・ヘクトとキム・コリンによるIndustrial Facility。ミニマムなデザインで、無印良品、ハーマンミラー、イッセイミヤケなどをクライアントに持つデザイン・ユニットの作品と創造の秘密。
more info: Industrial Facility
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